IDEC横浜では、横浜市内中小企業を対象に、「デザイン思考を使った新商品・サービスの企画開発」をテーマとした「IDEC CREATIVE SCHOOL」を今年度新たに開講しています。
全7回で構成される本スクールも、いよいよ折り返し地点。10月23日(木)にDay4「解決方法の展開」を実施しました。アイデアフェーズも最終段階に入り、これまで取り組んできた市場・ターゲット・競合分析を踏まえ、自社ならではのアイデアをさらに深めていきます。
今回の講義では、企画開発におけるアイデアの「機能的価値」と「情緒的価値」について解説がありました。両者のバランスがとれていることが理想的ですが、実際には様々な要因が絡み合い、調整が難しい場面も少なくありません。そのようなときには、これまで取り組んできたMVV(Mission/Vision/Value)やペルソナに立ち返り、ユーザー視点で「ここは譲れない」という軸を明確にすることが有効です。また、企画段階では、多様なアイデアを数多く出すことが、企画の可能性を広げる上で重要であるとのアドバイスもありました。

本スクールの講義では、各社の進捗や課題を丁寧に汲み取り、参加者が今まさに必要としている視点やヒントを提供することが特徴の一つです。単に知識を伝えるだけでなく、行き詰まりの打開に寄り添い、実践的に伴走することを大切にしています。
続くワークでは、各社が選定したアイデアをもとに、実装に向けた具体的な解決方法を検討しました。ここまで進むと取組状況にも差が見え始め、講師はこれまで以上に各テーブルに入り、1対1で丁寧に意見交換を行いました。アイデアの方向性や差別化の視点に加え、キャッチコピーやネーミングといった実践的な要素にまで踏み込んだ助言が増え、議論はより深く、熱を帯びました。
これまでのスクールを通じて、講師と参加企業との間には、着実に関係性が築かれていることが感じられます。講師の助言を受けながら、各社が新商品・サービス開発に真剣に向き合い、企画内容の精度を高めていく姿は、本スクールが目指す「実践を通じた学び」が確かに前進していることを示していました。
次回Day5では、いよいよアイデアフェーズから企画開発フェーズへと移ります。これまで培ってきたアイデアを、現実的な事業としてどのように成立させるのか――販売方法や売上計画といった「実現性」の視点から、実装に向けてアイデアの解像度を高めていきます。

